放射能から子どもの未来を守る調布の会(CCPC)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖大地震により、福島第一原発で未曾有の核災害を起きました。原発の爆発により、広い範囲に放射性物質が飛び散りました。子ども達を放射線被ばくから守りたい。その為に、学び交流していこうという団体です。主に調布に住む保護者がメンバーです。定例会や調布市との懇談の予定や、学集会の企画などをお知らせしていきます。

「年間被曝量1mSv」と「年間被曝量20mSv」の違い

表記の二つは、まるで二重の基準が存在するかのように言われることもあります
が(「普通は年間被曝量1mSvが限度なのに、避難者を帰還させる基準が年間被曝
量20mSvなのはおかしい」など)、どちらもICRPが定め、そして両立する基準で
す。

年間被曝量1mSvは、平時における公衆一般の被曝量(内部被曝外部被曝合算)
であることは異論がありません。

これに対し、年間被曝量20mSvは、災害復旧時における公衆一般の被曝量であっ
て、これを根拠に日本における帰還政策が決定されている


・・ことになっていますが、正確には違います。

ICRPの文言では、

「災害復旧時には、年間被曝線量は1〜20mSv/年であって、そのうちの下方値を
適用する」

とあります。20mSvでは最大値となってしまい、「下方値」に当てはまらないは
ずなのですが、この解釈で通用してしまっています。

同様のことが食品中の放射性物質の基準値にも言えます。

現在の一般食品100Bq/kgの基準値は、本来は放射性セシウム(以下Cs)、放射性
ストロンチウム(以下Sr)、プルトニウム(以下Pu)などを含めたものです。し
かしSrやPuの測定がほとんどされていないこともあり、まるでCsのみの基準値で
あるかのような表記がされていることもあります。

筆者は数値を重んじますが(そのほうが説得力もあるため)、いかなる数値も無
条件で信じ込むわけではありません。特に規制側の数値については、できる限り
原文を参照して自分で確認しています。

(加藤)