放射能から子どもの未来を守る調布の会(CCPC)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖大地震により、福島第一原発で未曾有の核災害を起きました。原発の爆発により、広い範囲に放射性物質が飛び散りました。子ども達を放射線被ばくから守りたい。その為に、学び交流していこうという団体です。主に調布に住む保護者がメンバーです。定例会や調布市との懇談の予定や、学集会の企画などをお知らせしていきます。

一冊の本

「死の淵を見た男  吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」を読みました。

吉田氏はお立場上、東電の記者会見の場に出ることもなく、また闘病生活に入られたこともあり
何も語らず世を去ってしまわれたと思われがちですが、この本の著者は吉田氏に直接インタビュー
しています。ただ、そのインタビューも、三回目が行われる前に吉田氏が脳内出血で倒れたため、
二回のみですが、直の言葉が収録されています。

時系列で書かれているので、当時を思い出しながら読みましたが、やはり何といっても本書266
ページからの、3/15 午前六時過ぎに発生した二号機の損傷により、大量の放射性物質の放出
が始まった日のことは今でもはっきりと覚えています。

ここに詳しく書くことではないので割愛しますが、携帯電話を使ってネットを見続け、事故の規模
が大きくなっていくことで寝込んでしまいました。ひたすら横になってビールを流し込んで、少し
眠る、という日がしばらく続きました。

その間でも現場では、吉田氏以下年嵩の技術者が残って(事務系の職員や若手技術者は、吉田氏
の指示により、二号機損傷直後に退避しています)注水を続け、現在に至っています。

事故が遠い記憶に感じられることのないよう、今後も手許に置き読み返すつもりです。(加藤)