放射能から子どもの未来を守る調布の会(CCPC)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖大地震により、福島第一原発で未曾有の核災害を起きました。原発の爆発により、広い範囲に放射性物質が飛び散りました。子ども達を放射線被ばくから守りたい。その為に、学び交流していこうという団体です。主に調布に住む保護者がメンバーです。定例会や調布市との懇談の予定や、学集会の企画などをお知らせしていきます。

◆調布市との意見交換会報告&次回例会

毎日暑いですね〜。
ブログ更新、大変遅くなってすみませんでした。m(_ _)m

調布市との意見交換会報告
 調布市長宛てに提出していた「放射線による子どもの被ばく低減のための対策を求める要望書」(今年3月に調布市議会で趣旨採択された陳情と同内容)への市長からの回答に関して、7月12日に市担当各課(教育委員会教育部学務課、保育課、環境課)職員と、当会の山田代表他2名のメンバーとで意見交換会を行いました。
 事前にこちらから提出していた回答書への質問や再要望+新ごみ処理施設での被災地瓦礫焼却問題について、約2時間話し合いました。
 「子ども達を被曝から守りたいという思いは同じはず。父母と行政が力を合わせていく為にも、お互いが放射能の子ども達への影響をどう考えているのか、違いを確認し、お互いの意見を本音で話したい」と山田代表が発言したのを受けて、高橋学務課長が「国が定めた食品の放射能基準。正直、ここが一番隔たりがあるところ。本年4月に改訂されてより厳しくなった。国で定められた基準は根拠もあり、『安全』ということで対応している」と発言。国が基準を定めているのに、一地方自治体がそれに対してどうこう言える立場ではない、というのが、調布市の基本的な立場のようです。
 2時間に渡る話し合いの中で、枕詞のように「国の基準値」が出てきて、正直、憤りを通り越して、悔しいような虚しいような感情が湧いてきました。しかし、元はと言えば、これだけの事故を起こし、責任を取らず、情報隠しや新たな「放射能安全安心神話」を振りまく東京電力と政府が悪いのです。子どもの命を守り、市民の安全な生活の為に働く市の職員の方々と喧嘩をしても始まりませんが、子どもを守りたい親と行政の間に、「国の基準」が立ちはだかっていることを痛感しました。

「国の基準」の建前とホンネ
 そうは言っても調布市は、昨年11月に、保育園・小学校給食で、舞茸、乾燥椎茸からセシウムが検出された際には、基準値以下であったにも関わらず当該食材の使用を止めました。そして、舞茸、乾燥椎茸の使用を再開するに当たっては、生産者が自主検査をしていて、5Bq/kg以下の所を使いなさいと指示し、現在もそれは続いているそうです。切り替えた先は九州の生産者で、九州産の原木を使って栽培しているところだそうです。
 また、月1回開催される保育園、小学校の栄養士会では、文書での指示はしていないものの、「今までに基準値を超えたような食材を使わなければならない献立は立てないように」」といった指導をしているそうです。
 立場上、「国の基準値以下であったとしても、放射性物質が検出された食材は使用しません」とは言えないでしょうが、実際には放射性セシウムが検出された食材は使用しないという対応をとったのです。
 また、空間線量測定は、市内10箇所の定点観測の他、市内の全保育園、幼稚園、小中学校、公演、児童館などの庭中央での空間線量測定を一通り終え、昨年12月からは、園庭、校庭、公園の中央だけでなく、細かい場所(各施設で測って欲しいという希望のあった場所)の測定も開始されました。その結果、ときわぎ保育園、第七中学校の雨どい下、富士見台小学校落ち葉置き場など、放射線量の高い場所が見つかり、洗浄、除染などの対応がされています。(調布市HP参照)私達は陳情・要望書で、0.1マイクロシーベルト/時で除染して欲しい*と訴えましたが、調布市は、国の除染基準(地上1mで0.23マイクロシーベルト/時)より低くても対応していたのです。
少しずつでも、安全な調布に! 
 放射性物質が検出された食材でもそのまま使うという自治体や、事故後1度しか給食食材の検査をしていない自治体が都内にあることを考えると、調布市は、頑張っている方だと言えるでしょう。
 ただし、「調布市は頑張っている」ということと、「調布市で安心して暮らしていける」ということは別物。
 ごみ対策課の新ごみ処理施設での被災地瓦礫焼却問題や「エコセメン」に関する認識にはかなり不安・不満を感じましたので、会として検討して要望をしていきたいと思います。
 また、先日の例会で、富士見小学校の保護者から、除染した土壌などを詰めたビニル袋を埋めた場所などの詳細情報が伝わっていないことが指摘されました。
 安心して暮らしていかれる調布を目指して、今後も、給食食材の検査機器購入、検査頻度UP、土壌測定や、子どもの施設の屋内外の測定など、子どもの生活学習環境での被曝を低減させるために活動していきたいと思います。
 行政を動かすためには、行政との意見交換や議会への働きかけもさることながら、子どもの被曝がどう危険なのか、低線量内部被曝の危険性、被曝を低減するために大人が出来ることや子ども自身が出来ることがあるということを市民に広めていくことがとても大事だと思いました。

*年間1ミリシーベルト(一般公衆の被曝線量限度とされている)を365日×24時間で割ると、0.11マイクロシーベルト/時となるので、


◆8月は例会お休みです
次回例会は、9月2日(日)14〜16:00
文化会館たづくり 11Fみんなの広場 です。

 今まで、月2回ほどのペースで例会を開いてきましたが、9月からは例会は月1回とし、その他にできれば「おしゃべり会」を月1回開くようにしたいと思います。
放射能及び、それにまつわる見えない闘い」は長期戦です。孤立せず、明るく元気に励ましあっていきましょう!

8月26日(日)平和のつどい
 調布市は1983年に、「非核平和俊宣言」をあげています。それを記念して、市民の実行委員会主催、原爆被爆者団体の共催、調布市及び教育委員会の後援で、「第25回・非核平和都市宣言を記念する市民のつどい〜この指とーまれ!!やさしい明日のつくり方」が開かれます。
 6月の「みんなのまつりinたづくり」で会として展示した「放射線被曝から子どもを守る」を、このつどいので展示コーナーに展示することになりました。
 調布グリーンホール隣の福祉サンター201〜203号室で、10〜16:00まで展示されます。13:30〜16:00は、「小学生にもわかる自然エネルギーの話」(講師:梶原亘)なども。ぜひお立ち寄りください。

(増野)